店頭で見て触ってイメージをした使い心地、水の吸い心地の、
良質で本物と評価されるタオルを手に入れていただくためのポイントを記します。
水をスプーンですくい、平らにひろげて置いたタオルの、
約1cm上から静かに垂らして見分けます。
綿100%のタオルで、きちんと精練漂白(晒し)され、
きちんと糊抜き加工がされたタオルであれば、水滴になる
前に水が吸い込まれていきます。
きちんと精練漂白(晒し)がされたタオルであっても、
店頭でやわらかくみせるために、過度に柔軟仕上げ剤が
添加されたタオルは、水を吸いにくくなっています。
そういったタオルも、柔軟剤を入れずに洗濯乾燥すると、
吸水性が洗濯乾燥する毎に上がりますが、それに相反し、
柔軟剤で得られていたやわらかさは、失われます。
過度に柔軟剤が添加されているタオルをつまんでなぞって、
親指と人指し指を擦り合わせると、指先がつるつるした
感触が得られます。
現在広く使われている柔軟剤のついたタオルであれば、水の
吸いが悪いことにより、柔軟剤がついていることが
確認できます。
一部で普及している、ナノテクシリコン微粉末系の柔軟剤が
ついたタオルは、何かついているという指先の感覚が
得られても、吸水性がそこそこあるため、新品の状態で
それを確認する方法ありませんが、” 良く水を吸うが、
乾きにくい 。約10回洗ったら突然固くなる “
といった特徴があります。
柔軟剤が添加されているいないかによって、かたい/
やわらかいの感触は大きく左右されますが、柔軟剤の
ついていないタオルの中でかたい/やわらかいの差を
見分けるポイントは2つあります。
一般的な綿糸使いのタオルの場合、タオルのパイル
(ループ)部に、撚りの強い糸が使われたタオルはかたく、
撚りの甘い糸が使われたタオルはやわらかく感じられる
ものになります。
同じ太さの撚りの糸をパイル部に使用していても、タテ・
パイル・ヨコ糸密度のつんだものは、生地の握り感(コシ)
が強くなるためパイルを含めた生地全体がかたく感じられ、
逆に、タテ・パイル・ヨコ密度のあらいものは、生地の
握り感(コシ)が弱くなりやわらかく感じられるものに
なります。
実際にタオルを触った感触は、タテ・パイル・ヨコ糸の太さ
密度の組み合わせによる、生地の握り感(コシ)の有る
無し、パイル糸の太い細い、撚りの強い甘いの組み合わせ
トータルにより変わります。